ゲイドラマの金字塔「おっさんずラブ」はやっぱりシーズン1がダントツに面白い

おっさんずラブ

ゲイドラマブーム真っ只中

テレビのリモコン

昨今では、数多くのゲイをテーマにしたドラマ作品が生まれています。今回は、その原点とも言えるゲイドラマの金字塔…

『おっさんずラブ』をご紹介したいと思います。

当記事は個人的な感想であり、忖度なしで解説しているので不愉快に思う方もいるかもしれませんがご了承ください。

※なお、女性に配慮した表現もしていませんので、男性の方のみ読んでいただけると幸いです。

おっさんずラブ

おっさんずラブ・シーズン1(相関図)

おっさんずラブ・シーズン1(相関図)

制作 テレビ朝日
放送期間 2016年12月31日(単発)
2018年4月〜6月(シーズン1)
2019年11月〜12月(シーズン2)
出演者 田中圭・吉田鋼太郎ほか

テレビシリーズは3つありますが、世間で大きな話題になったのは、2018年の「おっさんずラブ・シーズン1」です。

まさに、ゲイドラマブームの火付け役といっていいドラマ。

※主演の田中圭さん、そして全シーズンを通して好演した吉田鋼太郎さん。どちらの方も当時は、世間一般では有名な方ではなかったと思いますが、この作品でお二人は大ブレイクしました。

普通の恋愛ドラマのように描かれるゲイの世界

この作品が、それまでのゲイをテーマにしたドラマと違い新しかったところは、”世間一般の男女間の恋愛模様”のように描かれている点。

それまでの、ゲイをテーマにしたドラマといえば…

”カミングアウト”問題をテーマに取り上げたり、ゲイを隠して男の子に片思いする切ない系の内容が多かったように感じます。

おっさんずラブ

春田(田中圭)を中心とした三角関係を描く

ですが、「おっさんずラブ」はそのあたりを全部すっ飛ばして、純粋に恋愛ドラマとして描いている点が画期的であり最高。

※主人公の春田なんて、最初の設定はただのノンケ男子。人懐っこくて優しい、ちょっとおバカなキャラで人が良いから、ゲイ上司(黒澤)からの告白を無下にできないところから物語は始まります。

ゲイだからダメとかではなく、その人のことを好きか嫌いか、一緒にいたいか、いたくないか…。

自分のことを想ってくれている男性の気持ちに素直に、誠意を持って(なおかつユーモラスに)応える田中圭さんが、見ていて楽しく微笑ましいドラマです。

※そこまで見入ってしまうのは、脚本、演出もさることながら、彼の演技力の高さだと言えるでしょう。あの母性本能をくすぐる感じ…最高。

ヒゲにスーツ、ゲイおじリーマンの代名詞となった黒澤部長

黒澤部長

そして、吉田鋼太郎さん演じる「黒澤部長」のキャラがまた良い。

人を好きになる事、そして愛することをストレートにキュートに演じます。彼が部下である春田(田中圭)に片思いしている姿はまさに”恋する女性”そのもの。

シーズン1では、ライバルである春田の同僚・牧(林遣都)との三角関係が、笑えて泣けて、登場人物全員のファンになっちゃう…”愛され要素”満載。

※黒澤部長は部下思いで、仕事もできて、ダンディーでセクシーで、個人的にもこんなオヤジになりたいなぁと思っちゃいますね。

ゲイ役をやらせたら右に出る者はいない林遣都

おっさんずラブ(林遣都)

そして、なによりドラマの中で切ない役を演じる林遣都さん。
彼はシーズン1と劇場版のみ出演

春田を巡って黒澤部長と、上司と部下の関係ながらバチバチのバトルを繰り返し、なおかつ春田とのすれ違い…

そんな細やかな心の機微を演じられる役者は、彼しかいません。

ドラマの中でも、一番の好演と言えるでしょう。

※その証拠に、林遣都さんはこの作品以外でも数々ゲイの役をこなしていて、”ゲイキャラがまさに当たり役”となりました。本人はちょっと複雑だとおっしゃってましたけど。笑

シーズン2や劇場版について

おっさんずラブ-in the sky-

おっさんずラブ-in the sky-

「おっさんずラブ」は劇場版も含めて、現在まで大きく4作品あります。

・年の瀬 変愛ドラマ第3夜「おっさんずラブ」(単発版)
放送日:2016年12月31日

・おっさんずラブ(シーズン1)
放送期間:2018年4月21日〜6月2日

・おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜(劇場版)
公開日:2019年8月23日〜

・おっさんずラブ-in the sky-(シーズン2)
放送期間:2019年11月2日〜12月21日

シーズン1と劇場版は設定が同じですが、それ以外の2つはパラレルワールド的な物語となっていて時間軸や役柄の背景はどれも繋がっていません。

では、簡単ではありますが順を追って感想を書いてみます。

おっさんずラブ(単発版)

春田の相手役であるハセ

一番最初に放送された”単発版”は、正直まだプロトタイプといったところ。何かまだどこかむず痒い。

というかゲイをテーマにしていることで、どこか”重み”をつけなければ…。

そんな風な作品で、ポップな要素や会話のテンポの良さもないので、正直あんまりピンと来なかったです。

もちろん黒澤部長は相変わらずぶっ飛んでて面白いですけど。

※春田を好きになるハセ(落合モトキさん)の演技も、どこかモノにしていないというか、シーズン1の林遣都さんがいかにハマり役だったのかが伺えます。役柄やポジションとしては同じ感じだったんですけどね。

おっさんずラブ(劇場版)

火災現場から春田を救う牧

劇場版は、いわゆる”ザ・映画”。エンタメに振り切った作品。

シーズン1からのファンにとっては、彼らがいるだけで楽しめますが、映画ではアクション要素があったりと、まさに”展開詰め込み系”の邦画によくありがちなパターン。笑

※キーとなる沢村一樹さん演じる狸穴(まみあな)の”セクシーなゲイおじ感”もイイし、キラキラネームな後輩「山田正義(ジャスティス)」なんかも登場して、わちゃわちゃしてて楽しい。

おっさんずラブ2(千葉雄大)

空港が舞台

シーズン2は、千葉雄大さん演じる”成瀬”のキャラがなんか苦手。汗

ちょっと素直じゃないツンとしたゲイ男子。うーん、こういうの、女性キャラとかではよく見ますけど…

男の目線からすると、なんとも、成瀬に同情できないというか、応援できない感じ。

※おっさんずラブの魅力は、見ている側が、”登場人物みんなを応援したくなる気持ち”になれるところだと思ってます。その点、彼のキャラはなんだかちょっと付いていけなかったんですよね。

やっぱりシーズン1の世界が好き

おっさんずラブ(シーズン1)

偶然、春田に抱きつかれドキっとする黒澤部長

リーマンの世界、デキる上司・黒澤、天空不動産のスタッフみんなのチームワーク。あの空気感だからこそ、和んだり、泣いたり、笑ったりできたのかもしれません。

どんなにヒットした名作も、続編はイマイチだったりするよね…。

シーズン2を作る際に、”パラレルワールド方式”をとったのは良かったと思います。

不動産屋のサラリーマンから、空の世界へ。舞台を空港設定にしたことで、黒澤武蔵のキャプテン姿が観れたのは個人的には最高。

※普通の男女カップルのように、結婚するワケでも子供が生まれるワケでもないですし、単純な続編だと、話の広がりはあまりなかったかも。

この記事を書くために、シーズン1を少し見返したら、またハマっちゃったので、久しぶりに全話観たいと思います。笑

今でも、「おっさんずラブ」はいろんなVODで観れます

「おっさんずラブ」Netflix

「おっさんずラブ」Netflix

”シーズン1が最強”という事で、そろそろ終わりにしたいと思います。上記の作品はVOD(ビデオ・オン・デマンド)で今でも簡単に見れます。

2022年3月時点で、下記オンデマンドサービスでの視聴が可能。

Netflix 単発・シーズン1&2・劇場版
Amazonプライム 単発シーズン12
(2はディレクターズカット版)

※作品ごとの買い切り&レンタルでしたら、Amazonプライムに劇場版もアリ。上記は月額定額制で見れる範囲のものになります。

みなさんも、ひさしぶりに「おっさんずラブ」見ませんか?

おっさんずラブ-リターンズ-